「カーリースって安いって聞くけど、20代の自分でも本当にお得に使えるのかな……」
そんな疑問を持って、この記事を読んでいる人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、カーリースの月額が安くなるのには合理的な理由があります。
ただ、その一方で「安さ」だけを見て選んでしまうと、後で「思っていたのと違った」と感じやすい落とし穴もあります。
この記事では、
・カーリースが安くなる仕組み
・契約前に確認しておきたい注意点
・安さ以外に見ておきたい比較のポイント
を順番に解説します。
最後に、20代が使いやすい会社・プランの例も紹介するので、自分に合ったカーリース選びの参考にしてください。
僕自身も大学生時代に車を所有していた経験があり、車のお金にまつわる不安には人一倍向き合ってきました。
この記事では、FP2級(ファイナンシャル・プランニング技能士2級)の視点も交えながら、初めてカーリースを検討する人にも分かりやすく説明していきます。
カーリースを安く抑えたい20代へ、まず知っておきたいこと
カーリースの月額料金が安くなるのには、主に次のような理由があります。
- 車両価格から将来の下取り想定額(残価)を差し引いた分だけを分割して払う「残価設定」の仕組み
- 頭金0円で始められること
- 税金や自賠責保険料などがあらかじめ月額に含まれていること(コミコミ)
一方で、広告などで見かける「月々○円」という安さの中には、ボーナス払いを併用していたり、あとから追加費用が発生しやすい条件になっていたりするケースもあります。
「安さの理由」と「見た目だけの安さ」を見分けられるようになることが、後悔しないカーリース選びの第一歩です。
以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。
カーリースの月額が安くなる仕組み
残価設定で安くなる理由
カーリースの多くは、契約期間が終わったときの車の想定価値(残価)を先に決めておき、車両価格からその残価を差し引いた金額を、契約期間で分割して支払う仕組みになっています。
車を全額払って買う場合と比べて、支払う金額そのものが少なくなるため、月々の負担を抑えやすくなります。
頭金0円・税金等コミコミの仕組み
多くのカーリースは、頭金0円で契約を始められます。また、月額料金の中に自動車税・自動車重量税・自賠責保険料・登録費用などの諸費用があらかじめ含まれているのも特徴です。
車を購入する場合、これらの費用は基本的に別途まとまった金額を用意する必要がありますが、カーリースでは月々の支払いに組み込まれているため、初期費用の心配をせずに車に乗り始められます。
なお、車検基本料・メンテナンス費用・任意保険料・ガソリン代・駐車場代は、多くの会社で月額料金に含まれておらず、利用者が別途負担します(メンテナンスプランに加入すると、車検・メンテナンス費用まで定額化できる会社もあります)。
「安さ」だけで選ぶと後悔しやすい注意点
安いカーリースには合理的な理由がありますが、「安さ」だけを見て選ぶと、あとから「こんな条件だったのか」と感じやすいポイントもあります。あらかじめ知っておきましょう。
広告の「最安値」はボーナス払い併用の場合がある
カーリースの広告やサイトで「月々○円から」と表示されている場合、その多くは年2回のボーナス月に追加で支払いが発生する「ボーナス払い併用」を前提にした金額です。
たとえば、ある車種の例では、ボーナス払い併用の場合は月額5,500円と表示されている一方で、年2回のボーナス月にはそれぞれ約66,000円の加算払いが発生し、実質的な月あたりの負担は約16,000円程度になる、というケースが紹介されています。
同じ条件で均等払い(ボーナス加算なし)にすると、月額は14,190円程度になるという例もあり、「月々の見た目の安さ」と「実際に払う総額」は必ずしも一致しないことが分かります。
複数のカーリース会社を比較するときは、必ず均等払いの月額で条件をそろえて比較することが大切です。ボーナス払い併用の月額と、他社の均等払いの月額を単純に比べてしまうと、実際より安く見えてしまう可能性があります。
走行距離制限と超過料金
カーリースには、契約期間中に走行できる距離に上限が設けられていることが多く、上限を超えると1kmあたり数円〜十円程度の追加料金がかかる仕組みになっていることが多いです。契約年数が長いプランほど走行距離の制限が緩やかになったり、無制限になったりする会社もあります。
通勤や日常の買い物中心で走行距離が少ない人であれば問題になりにくい一方、遠出が多い人は、契約前に自分の年間走行距離を大まかに把握しておくと安心です。
中途解約の違約金
カーリースは、多くの会社では契約期間中の解約は原則できない、または解約する場合はまとまった違約金が発生することが一般的です。
違約金は「残りのリース料総額」を中心に、残価の精算差額や未経過分の税金などを加減算して決まるため、「相場○円」とは言えず、残りの契約期間が長いほど、車両価格が高いほど高額になりやすいという特徴があります。転勤や引っ越しなど、途中で車が不要になる可能性がある人は、この点を踏まえて契約期間を選ぶことが大切です。
原状回復・残価精算のリスク
契約の中には、契約満了時に「実際の車の価値」と「あらかじめ決めていた残価」の差額を精算する必要があるタイプもあります。この場合、カーリース会社が残価を実際より高めに設定することで月額を低く見せていると、契約満了時にまとまった精算金が必要になるリスクがあります。
一方で、会社によっては、契約終了時の原状回復(傷や汚れなどの修復)にかかる費用をあらかじめ保証してくれるプランを用意している場合もあり、この点は会社・プランによって扱いが異なります。契約前に、残価精算の有無や原状回復の条件がどうなっているかを確認しておくと安心です。
安さ以外にも確認したい比較のポイント
「安さ」だけでなく、以下のポイントも確認しておくと、契約後のギャップを減らせます。
契約年数・走行距離条件の柔軟性
契約年数を長くするほど月額を抑えやすい一方、その分走行距離制限が厳しくなる会社もあれば、逆に長期契約で走行距離が無制限になる会社もあります。自分の使い方(通勤・通学中心か、遠出が多いか)に合わせて、契約年数と走行距離条件のバランスを確認しましょう。
メンテナンス・保険が含まれているか
多くの会社では、車検・メンテナンス費用や任意保険料は月額料金に含まれておらず、別途負担が必要です。
メンテナンスプランに加入することで、オイル交換や車検費用まで定額化できる会社もあります。また、任意保険まで標準で月額に含まれているサービスもあり、「毎月何が含まれているか」は会社によって差が大きいポイントです。
契約終了後に車がもらえるプランかどうか
カーリースには、契約満了後に車を返却するのが基本のプランと、残価を設定しない(またはリース会社が残価を負担する)ことで、契約満了後にそのまま車を受け取れる「もらえるプラン」があります。もらえるプランは、通常のプランより契約年数が長めに設定されていることが多い傾向があります。「ずっと今の車に乗り続けたいか」「数年ごとに新しい車に乗り換えたいか」で、どちらが向いているかが変わってきます。
20代でも審査に通りやすい?
「収入がまだ少ない20代でも審査に通るのか」という不安を持つ人も多いと思います。
カーリースの審査では、年収・雇用形態・勤続年数・返済負担率(年収に対して、ローンやリースなどの年間の支払額が占める割合のこと)・信用情報(過去の滞納や自己破産の記録の有無など)といった項目が確認されるとされています。
審査に関するより詳しい考え方や、20代が審査を通過しやすくするためのポイントについては、別記事で詳しく解説する予定です。ここでは「収入が少ないからといって、必ず審査に通らないわけではない」という点だけ押さえておきましょう。
安さ・20代向けの視点で見るカーリースの例
ここでは、「安さ」や「20代でも利用しやすいか」という視点で、カーリースの会社・プランの例をいくつか紹介します。それぞれの会社の詳しい料金比較やランキングを知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
→カーリースのおすすめの選び方は?初心者が見るべき5つの基準を解説 – 車とお金の暮らし方
紹介する会社の例
| 会社名 | 契約期間の特徴 | 走行距離・その他の特徴 |
|---|---|---|
| カーリースカルモくん | 新車は1〜11年から1年単位で選べる。長期ほど月額を抑えやすい | ・6年以下の契約は月間平均1,500km(超過は1kmあたり8円)、7年以上・中古車は距離無制限。 ・メンテナンスプランは3種類あり、全プランに原状回復費用保証が付く。 ・契約後の中途解約は基本的にできない |
| ニコノリ | 返却が基本の標準プランと、9年の「もらえるプラン」がある | ・もらえるプランは走行距離無制限。 ・標準プランは公式サイト上で具体的な上限km数は明記されていないが、「年間5,000km程度なら十分」という目安が示されている |
| コスモMyカーリース | 3年(短期)・5年・7年(通常)・9年(もらえるプラン)から選べる | ・メンテナンスプランは3種類。メンテナンスプラン加入でガソリン代の割引を受けられる特典がある。 ・家族構成の変化・運転免許証の返納・海外転勤・病気やケガ・死亡という5つの事由に限り、無償の中途解約サービスが用意されている |
| KINTO(KINTO ONE) | プランにより異なる | ・任意保険(自動車保険)が標準で月額料金に含まれている点が大きな特徴。 ・新車はトヨタ・レクサス・SUBARU、中古車はトヨタ車のみ(対象地域限定)を取り扱う |
注意: 上記はいずれも各社公式情報をもとにした特徴の紹介であり、優劣を比較するランキングではありません。契約条件は変更されることがあるため、実際に申し込む際は必ず各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。
20代が使いやすい年齢限定プラン・特典(例)
会社によっては、20代を含む若年層が使いやすい年齢限定のプランを用意している場合があります。一例として、KINTOには「中古車U35おてごろプラン」という35歳以下限定のプランがあります。
このように、年齢を条件にした割安なプランが登場することもあるため、20代のうちは、通常プランだけでなく年齢限定のキャンペーン・プランがないかも合わせてチェックしてみるとよいでしょう。プランの内容や対象地域は変更される可能性があるので、申し込み前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
安いカーリースとカーローン購入、結局どちらが得?
「そもそも、カーリースより購入した方が安いのでは?」と気になる人もいるかもしれません。
総額で見てどちらが得かは、車種や契約条件、何年乗るかによって変わり、「カーリースの方が必ず高い」とは言えません。一般的には、長く(5年以上)同じ車に乗り続けるなら購入が有利、数年ごとに乗り換えるならカーリースが有利になりやすいとされています。
例えば、ある比較記事では、以下のような5年間の総費用の例が紹介されています。
| 車種 | カーリース | ローン購入 | 現金一括 |
|---|---|---|---|
| ホンダ N-BOX(Gグレード) | 約200万4,600円〜 | 約247万円〜 | 約220万2,453円〜 |
| トヨタ ヤリス(Xグレード) | 約216万1,800円〜 | 約268万1,847円〜 | 約242万5,607円〜 |
FP2級の視点で考えると、比較する際は月々の支払額だけでなく、**契約終了時に車が自分のものになるかどうか(所有権の有無)**や、税金の手続き・メンテナンスの手間を誰が担うかまで含めて、トータルで判断することが大切です。
「毎月の負担を抑えたい」「手続きの手間を減らしたい」人にはカーリースが向いている一方、「長く乗るほど所有の方が総額を抑えやすい」という考え方もあり、自分が車にどう関わりたいかによって、向き・不向きが変わってきます。
まとめ:安さの理由を理解して、納得できるカーリース選びをしよう
カーリースの月額が安くなるのには、残価設定・頭金0円・税金等のコミコミといった合理的な理由があります。
一方で、ボーナス払い併用による見た目の安さや、走行距離制限・中途解約の違約金・残価精算といった注意点もあるため、「安さ」だけで即決するのはおすすめできません。
安いカーリースを探すときは、
- 均等払いの月額で会社を比較する
- 走行距離制限・中途解約・残価精算などの条件を確認する
- 契約年数・メンテナンス・保険込みかどうか・もらえるプランかどうかもチェックする
- 20代向けの年齢限定プランがあれば合わせて検討する
といったポイントを押さえておくと、安さと納得感の両方が得られるカーリース選びができるはずです。